アクチュアリー
資格名 アクチュアリー    ※「保険数理人」と訳されることもある。
 資格の種類 民間資格   ※日本アクチュアリー会の正会員であること。 試験の主催は日本アクチュアリー会。
資格の概要  保険商品の開発や年金制度の設計に携わる確率・数理統計の専門家。
人の寿命のように個別には予測不可能なことも、統計と確率計算をすれば、ある一定の法則に従うことになります。その計算値に基づいて、保険や年金の掛金を計算し支払金が決められるのですが、保険会社や信託銀行、官庁などで、このような高度な計算に携わる数値計算の技術者が、アクチュアリー(保険計理人)です。
試験方式  1次試験(基礎科目)と2次試験(専門科目)から構成されている。
・1次試験:すべてマークシート方式で行われ、多肢選択や語群選択、数値記入などの出題がある。
合格基準点は各科目の満点の60%。但し、会計、経済、投資理論の各分野のうち一分野でも満点の40%に達しない場合は不合格。
・2次試験:生保・損保・年金のいずれかのコースで合格すればよい。実務を行う上で必要な専門知識および問題解決能力を判定する試験。
受験資格  ●1次試験:大卒であることがほぼ前提になっている。
学校教育法による大学(短期大学を含む)の卒業者。
・このほか、次の要件を満たす者で、所定の書類を提出し、試験委員会が大学を卒業した方と同等の資格試験受験に必要な基礎的学力を有すると判断した者も受験できる。。
@大学3年生以上の者(4年制大学において、2年以上在学し、かつ62単位以上の単位を修得した者)
A高等専門学校卒業者
B学士資格を有しない大学院生
C外国の大学を卒業した者、または、外国において上記@〜Bに相当する学校教育における課程を修了した者
D生保数理、損保数理、年金数理などの日本アクチュアリー会資格試験の受験科目に関連する知識を必要とする、保険・年金などの業務に3年以上携わった者

●2次試験
2次試験は準会員(1次試験全科目合格者)であることが必要
 試験科目 ●1次試験
数学 生保数理 損保数理 年金数理 会計・経済・投資理論の5科目
1次試験の5科目に合格すると、アクチュアリー会から「準会員」として認めらる。
※1次試験の1科目以上に合格した場合は、アクチュアリー会の研究会員になれる。

●2次試験: 
・生保コース:
生保1(保険商品の実務)、生保2(保険会計・決算)の2科目
・損保コース:
損保1(損保商品の実務)、損保2(会計・決算・資産運用)の2科目
・年金コース
年金1(適格退職年金制度、確定給付企業年金制度、確定拠出年金制度、年金関係税務・会計)
年金2(公的年金制度・厚生年金基金制度)の2科目  の3つのコースから1つを選択

各コースの2科目に合格し、プロフェッショナリズム研修を受講すれば正会員となれる。
スケジュール  年1回、12月に実施される。
試験会場   東京・大阪
 受験料 ・個人会員:1科目について 7,000 円    ・一般:1科目について 10,000 円
難易度  「A」 難関    合格率(平成20年度 %)
数学 22.8  生保数理  21.9 損保数理   36.6 年金数理  18.1  会計・経済・投資理論   27.1 
生保1 12.3  生保2  11.8  損保1  19.4  損保2  12.5  年金1  14.7 年金2   11.8
  試験のポイント

ひとくちガイド
アクチュアリーは生命保険会社や損害保険会社で保険料や年金の掛け金を算定する数理業務の専門家です。
生命保険事業や損害保険事業だけでなく、年金事業、共済事業、さらには企業の資産運用などの多彩なフィールドで活躍しています。金融の自由化などにより、ますますその役割が重要になっており、海外のアクチュアリー会などとも交流のある国際的な資格であるため、その評価は高いです。
この資格取得の要件は、全7科目の資格試験に合格して(社)日本アクチュアリー会の正会員になり、プロフェッショナリズム研修の受講が必須の要件になっています。

試験は非常に難しく、受験資格も、学歴が大卒又は、試験委員会が大学を卒業と同等の基礎的学力を有すると判断した者が対象になります。合格率は全科目10〜20%ほどです。
また、アクチュアリー試験は予備校などはほとんど対策講座を行っていないため、独学が中心となりますが、 仕事をしながらの受験の場合は、通常は1年1科目、早くても1年2〜3科目が限度と考えてよいでしょう。
準会員になるまでに平均5年、正会員になるまでに平均9年かかる難関資格です。1年1科目ずつ取るのも大変な資格です。1次試験の1科目あたりに必要な勉強時間はおおよそ200時間くらいは必要でしょう。

主な試験対策としては、知識系は教科書を繰り返し読み込み、過去問を繰り返し解く、対策はこれに尽きますが、この資格は法律系や語学系資格のように暗記する量はそれほど膨大ではなく、インプットしなければならない量としては限られていますが、ポイントは数学です。問題の演習を繰り返すことにより、解法をマスターしていくことが試験対策になります。従って、数学などを大学の教養課程などで学んだ人はある程度対応出来るかも知れませんが、損保数理、生保数理、年金数理などは専門性が高く難解であるため、この資格を狙う人は、目標を早期に決めて早めにこれらの勉強を始めることが重要です。また同時に、会計・経済・投資理論などについては経済学の知識も必要となるので、併行して学習していかねばなりません。
結局、言いかえれば受験対策は、社会人の場合は勉強時間が取れないので、学生時代に1次科目をなるべく取っておくことがベストな対策と言えます。ただ、総論として、大学の数学系出身者がまじめにやっても、合格まで数年はかかると覚悟しなければならないレベルの試験です。


アクチュアリーになる人は理数系の大学を卒業して、保険会社や信託銀行などに入職して、会社で保険や年金の実務経験を積んで、アクチュアリー講座を二年間受講した上で資格試験を受けるのが一般的です。また、アクチュアリーに向いた人は、まず数字が好きな人、またコツコツとまじめに積み上げていくことが得意な人や、書類作成や管理することなどが得意な人でしょう。

この資格は他の民間資格と違い、海外のアクチュアリー会とも交流がある国際的な資格なので、業界での評価は高く、就職・転職に有利です。仕事は、保険料金の設定や経営リスクの分析といった専門的な分野で活躍が可能です。
取ってしまえばかなりの高待遇が約束されている資格でもあり、会社勤めでも1000万円を超える年収が期待できます。普通は保険会社や信託銀行などに所属し活躍している人が多いようです。
現在の日本アクチュアリー会の正会員数は約1300名。


※プロフェッショナリズム研修について
アクチュアリー資格2次試験合格者のうち、日本アクチュアリー会正会員を対象にした、アクチュアリーになるための1日研修を「プロフェッショナリズム研修」といいます。IAA(国際アク チュアリー会)が国際的なアクチュアリー資格の認定に向けて作成した教育ガイドラインに沿ってアクチュアリーのプロフェッショナリズムについて学習します。日本アクチュアリー会への入会は1次試験に1科目以上合格すれば会員になれます。準会員になるには約5年、正会員になるには約9年かかります。

※「最高の仕事」
求人情報などを掲載するウェブサイト「CareerCast.com」が発表した2010年の「最高の仕事」ランキングでは、リスク分析などの数理業務を専門とする「アクチュアリー」が1位となった。同サイトが毎年発表している同ランキングは、仕事上のストレスや労働環境、肉体的負担、収入、将来性などを基準に、北米の200種の職業を評価しており、今回が12回目となる。それによると、「アクチュアリー」の年収は約8万5000ドル(約780万円)で、肉体的負担やストレスがあまりなく、労働環境は良好で雇用も安定している上、所得の伸びも期待できるという。 - REUTERSロイターNewsより -
通信講座  
通学スクール   日本アクチュアリー会主催講座          東京理科大学アクチュアリー試験対策講座
 教材  日本アクチュアリー会推奨教材
問い合わせ先  (社)日本アクチュアリー会  03-5548-6033  http://www.actuaries.jp/menu_j.html
 
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