コンクリート診断士
資格名 コンクリート診断士
 資格の種類 民間資格     主催 社団法人日本コンクリート工学協会
資格の概要  社団法人日本コンクリート工学協会が実施する講習会を受講したあと、コンクリート診断士試験の試験を受験する。
試験に合格し、相応レベルのコンクリート診断・維持管理の知識・技術を保有していると認定を受けたあと、協会に登録すれば資格が与えられる。
この試験はコンクリート構造物を長く供用するために必要な劣化診断、維持管理能力のある技術者を養成することを目的として2001年より始められた。コンクリート診断士には、構造体のコンクリートについて劣化の程度を診断することや、維持管理の提案をすることなどが求められるが、同時に技術力だけでなく高いモラルも求められている。
※試験の前に実施される2日間の講習会を受講していないと資格試験を受験できません。
試験方式  ●筆記試験    試験時間 3.5時間
・四肢択一式問題 50題
・記述式問題   問題A(必須) 問題B(選択)、合計2題。 (問題A 1,000字程度、問題B 1,000字以内)

※試験の四肢択一式および記述式のそれぞれに足切り点が決められています。
受験資格 
 資格・学歴  実務経験  講習
1.コンクリート主任技士
2.コンクリート技士
3.一級建築士
4.技術士(建設部門)
5.技術士(農業部門―農業土木)
6.1級(土木・建築)施工管理技士
1)未受講者は受講が必須。講習会修了証は2年間有効

2)前年度コンクリート診断士講習会修了者は今年度の受講は免除

3)前々年度以前のコンクリート診断士講習会受講者は再度受講が必要
7.大学
8.高等専門学校(専攻科)
コンクリートに関して
4年以上
9.短期大学
10.高等専門学校
コンクリートに関して
6年以上
11.高等学校 コンクリートに関して
8年以上
*大学院でコンクリートに関する研究を行った者は、大学院の修了証明書を添付すれば、その期間を実務経験とみなすことができる。
 試験科目 ●コンクリート診断士に必要とされる主な知識・技術などは下記の通り。
   ・変状の種類と原因
   ・劣化の機構
   ・調査手法
   ・劣化予測、評価および判定基準
   ・対策の種類、補修・補強工法
   ・建築物あるいは土木構造物の診断の考え方・調査
   ・技術・基準類の変遷
            上記に関する一般的知識と理解力等が求められる。
スケジュール  年1回  毎年7月下旬
試験会場  札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄
受験料  10,500円
難易度  ・難易度  「A」 難関     
・合格率  15%前後   受験者数 約5000人
  試験のポイント・一口ガイド 試験は、筆記試験のみで行われます。試験方式は、式問題(受験資格の区分で異なる)、四肢択一式問題、記述式問題で構成されているが、コンクリートを実務で取り扱っていれば理解できるというようなレベルの試験ではないので、問題集、過去問題でよく勉強し、さらに出題傾向をよく調べることから始めた方が良いでしょう。
材料や施工など劣化原因に関連する分野についても多少は出題されますが、主に硬化コンクリートの性質、劣化機構、診断手法、補修・補強に関する知識など限られた分野について、かなり専門性の高い問題が出題されます。
特に最近は実際の診断・補修・補強業務にかかわっていないと理解できない、実務的傾向の強い問題の出題が多くなってきているように思えます。このため、診断・補修などの実務的にかかわっていない方はかなり難しく感じられるのではないでしょうか。

例えば、図表や写真を示して視覚的に考えさせる問題がたくさん出題されたり、毎年、複数の計算問題が出題されています。記述式問題の問題A(必須)は、一言で言えば、診断士としての適性を確認するための問題です。また、記述式問題の問題B(選択)は、受験者の診断能力を確認する問題です。実地試験の代替といっても良いでしょう。

ただ、全体的には コンクリート診断士に必要な基礎技術の項目が多く、範囲も広いため一度で覚えるのが難しいと思います。テキストと過去問を十分に学習し、ひと通りの基礎を身につけた上で、さらに他の過去問以外の問題でも解ける実力を養うという手順がいいでしょう。
また、実務経験者に有利な問題が多く見られることや、専門知識はあるのに記述式問題で不合格になる人が多いこともこの試験の傾向の一つ。受験者の大半が技士その他の資格取得者であるにもかかわらず、試験の合格率は15〜20%程度しかないことから、この試験は難関試験であることは間違いない、ことを認識しておかねばなりません。

尚、コンクリート診断士試験の合否判定は、
1. 四択問題の採点は、上位30%程度を残し、後は不合格(論文は採点しない)
2. 上位30%の人の論文を複数の評価者で採点する。一定のラインに達していない人は不合格(60〜70点?)
3. 四択問題の点数と小論文の点数を合算し、上位15%程度を合格とする。
  という流れになっているようです。

実は、コンクリート診断士は21世紀とともに誕生した資格です。そのため、取得者数はいまだ十分な数には達していません。当然、今後も一定の割合で増加していくと思われますが、一方で、それ以上に維持管理が必要となる物件や、コンクリート造の建造物が増えている 現在、事故防止などの安全面において、コンクリート診断士は必要不可欠とされており、需要は多くなり、コンクリート診断士が必要とされる機会も増大し続けることが予測されます。
今後、考えられる就職先としては、診断補修専門会社、設計事務所、コンサルタント会社、電力会社、生コンクリート・セメント会社などでしょう。

※コンクリート診断士講習会
・講習期間:2日間 
・会場:札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄
・講義内容:1日目:基礎編 変状の種類、劣化の機構  基礎編 測定方法、評価・判定、補修
        2日目:基礎編 補修・補強の方法       応用編 診断実例、基準類の変遷
・受講料:21,000円(テキスト代、消費税含む)

※講習受講後、診断士試験の合格者には、申請により登録すると「コンクリート診断士」の称号が付与されます。
(登録しないとコンクリート診断士の称号は使用できません)。
また、4 年ごとの登録更新には研修受講が必須条件となります。
登録料:6,500円(消費税含む)
通信講座  
通学スクール   コンクリート診断士 講習会
教材 コンクリート診断士試験関連教材
問い合わせ先  (社)日本コンクリート工学協会      http://www.jci-net.or.jp/