公認心理師


資格名 公認心理師  
 資格の種類 国家資格   (名称独占資格)      管轄  文部科学省 厚生労働省
資格の概要  一昨年の6月18日 (水)に衆議院 文部科学委員会(186国会衆43)にて、自民党の山下貴司議員が、はじめて「公認心理師法案」を立案し趣旨説明をされました。 それから約1年3ヵ月 、公認心理師法は、平成27年9月9日に議員立法により成立し、9月16日に公布されました。 ⇒公認心理師法案
公認心理師法では、一部の規定を除き、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行されることとなっており、平成29年9月15日までに施行される予定です。第1回国家試験は、平成30年までに実施する予定です。


「公認心理師」とは、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます。
(1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
(2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
(4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

「公認心理師資格について」
法案には、公認心理師でない人は「公認心理師」の名称や「心理師」という文字を用いた名称を使用してはいけない、という規定が書かれており、公認心理師は名称独占資格であることを言っています。これは他の民間資格と区別して資格の価値が異なることを表していることになります。
また、受験資格については実務経験の条件を満たせば、大学卒で資格取得にチャレンジできます。現在の主要な民間資格の臨床心理士が大学院卒の学歴を必要とすることと比較して、学歴要件は少し緩くなります。
また、資格の更新について、民間資格の臨床心理士は5年ごとの資格更新が必要ですが、公認心理師の場合も、この法律の施行後5年を経過した場合において、この法律の施行の状況について検討を加える、としています。 



◆ 公認心理師資格関連情報

厚生労働省と文部科学省は「公認心理師法施行規則案」の概要を公表しました。-2017.7.25-
・厚生労働省と文部科学省は「公認心理師」について、実務経験や現任者(現時点で心理職として活動している人)の受験資格に関して、臨床心理士を養成する大学院過程の修了者と同等以上の知識と経験を求める、という案をまとめ、公認心理師カリキュラム等検討会のワーキングチームに提示した。-2017.2.23-
・試験を作成・実施する機関が「日本心理研修センター(東京・文京)」に決まりました。
今後、厚生労働省と文部科学省が、カリキュラム作成の検討委員会をつくり、今年度中にまとめます。
試験は18年に始まる見通し。 
試験方式 【試験の実施方法】
・全問マークシート方式とし、1日間で実施可能な範囲(実施時間として合計300 分程度を上限)で 150〜200 問程度が出題されます。
・試験問題のうち、ケース問題が可能な限り多く出題されます。
・試験の実施時間は、1問当たり1分(ケース問題については同3分)が目安となります。
・問題は、公認心理師としての基本的姿勢を含めた基本的能力を主題とする問題と、それ以外の問題が設けられます。

【合格基準】
・全体の正答率は、60%程度以上が基準となります。
※基本的能力を主題とする問題の正答率は、試験の実施状況を踏まえ、将来的に基準となる正答率が定められます。
受験資格  A. 4年生大学において省令で定める科目を履修+大学院において省令で定める科目を履修
B. 4年生大学において省令で定める科目を履修+省令で定める期間の実務経験
※文科大臣・厚労大臣が認めるプログラムに沿った業務が実施されている施設において 2年以上の実務経験
C. A・Bと同等以上の知識及び技能を有すると認定された者
※その他に経過措置として、すでに大学・大学院在学中やすでに心理に関連した職に従事している方についても定められています。


現在、心理職として働く人も所定の条件を満たせば、新資格施行後5年間は受験できる経過措置がとられ、数年後からは、公認心理師のカリキュラムを大学や大学院で学んだ人が、受験資格を得られることになります。

●経過措置(法施行から5年間)
@法が施行される前に、公認心理師になるのに必要な科目を履修できる大学または大学院に現に在籍している人は、必要な科目をすべて履修して大学院を修了すれば、その時点で受験資格が得られることになります。
A法が施行されるに日に、公認心理師の業務を行っていた人とそれに準ずる業務に就いていた人は、実務経験年数が通算5年以上に達した時点で、法の施行から5年後までは、定められた講習会を修了すれば受験資格が得られます。
●経過措置終了後(公認心理師資格取得のためのカリキュラムを履修した大学院修了者が受験を始める時から)
@大学・大学院の両方で、必要な科目を履修し修了した人。
A大学で必要な科目を履修した人、またはそれに準ずる人で、一定期間、一定施設で実務に従事した人や、その他、@に準じる人。
※受験資格の基本は@の大学院修了者です。
 試験科目 【出題範囲】
出題範囲として詳細な科目は定めず、「公認心理師として具有すべき知識及び技能」について出題されます。
スケジュール  【試験実施時期】
・第1回試験は平成30年12 月までに実施されます。
・第2回以降の試験実施時期は今後検討(試験は年に1回の実施)。
 試験会場 未定
 受験料 未定

(受験手数料)
第九条 試験を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の受験手数料を国に納付しなければならない。
2 前項の受験手数料は、これを納付した者が試験を受けない場合においても、返還しない。
資格 難易度  難易度 (予想) 「B」 普通上位  (難易度ランキングには掲載していません)
合格率 (予想) 60%前後
※現在の民間資格「臨床心理士」と対比しながら、公認心理師の資格の難易度を推測した結果です。


まだ誕生もしていない資格、しかもその資格の難易度を推し量ることは大変難しいことですが、今回の「公認心理師」の場合は、いくつもの民間資格があるところに国家資格として誕生する(格上げ?)という状況なので、推測はできそうな感じがします。
公認心理師は、現在の臨床心理士のようにかなり難易度の高い国家資格になるようです。受験資格だけをとってみても、一般的な取得進路は大学卒と大学院修了で、一定以上の知識と能力が必要になります。
また、第1回の国家試験は平成30年の予定になっていますが、当然のことながら、最初の試験はすでに実務をしている人たちが対象になるので、合格率も高くなることが予想できます。
 受験対策
  &
資格の将来性
◆「心理職」について
教育や医療、司法など、さまざまな分野で活躍する心理職は日本臨床心理士会などによると、現在約2万8千人と言われます。資格所有者の内訳は臨床心理士や臨床発達心理士、学校心理士など20種類ほどあり、その職場は病院の精神神経科や心療内科、家庭裁判所の調査官、企業のメンタルヘルス担当などですが、所有している心理職の資格は、すべて民間資格で資格取得の難しさもバラバラであるため、一定の水準を持った国家資格の必要性が指摘されてきました。

今回創設されることが決まった「公認心理師」の資格は国家試験を実施することで認定されることになり、今まで国家資格がなかった心理カウンセラーの業界全体の信頼性の向上に寄与することは間違いないものと思われます。
一方で、従来からある多くの心理職の民間資格はどうなるのでしょう。
国家資格ができたことで、今までの民間資格や有資格者はある程度淘汰される可能性はあるようですが、当面は既得権を侵すことがないように有資格実務者への配慮はされるようです。

また一方で、公認心理師はストレスにうまく対応できる心の状態をつくる「認知行動療法」などを使い、心の問題に取り組みます。方法はカウンセリングが中心で、薬の処方など医療行為は行いません。日本臨床心理士会が2011年に実施した調査では、臨床心理士の6割以上が修士課程を修了していますが、5割は年収300万円台以下の状況でした。そういうことから、公認心理師という国家資格が誕生することで、心理の専門家の待遇改善につながるとの期待もあるようです。

◆「公認心理師」と「臨床心理士」
現代の社会では、情報や価値観の多様化による災害や事故、対人関係のストレス、子どもの情緒や発育上の問題などが起因して、自分の生き方がわからないことで悩む人が年々増えています。うつ病の患者は100万人を突破し、不登校も年々増加、児童虐待の相談も後を絶たず、自殺者も全く減らないのが現実です。言いかえれば、これらはどれも「心理カウンセラー」の助けを必要としているのです。
心理職は、もう何年も前から国家資格化が望まれながら、その分野の国家資格がありませんでした。それが、今年9月9日に公認心理師法が成立し、ようやく心理カウンセラーの資格が国家資格化されました。
公認心理師法案では、心理職の国家資格を創設する理由を下記のように記載しています。 
『近時の国民が抱える心の健康の問題等をめぐる状況に鑑み、心理に関する支援を要する者等の心理に関する相談、援助等の業務に従事する者の資質の向上及びその業務の適正を図るため、公認心理師の資格を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である』
公認心理師は、心理に関する支援を必要とする人の悩みや相談に応じたり、心理状態を観察・分析したり、また相談者への助言や指導、サポートを行う人であり、一言でいえば医療や教育の分野でカウンセリングなどを行う心理職と言えます。

※「公認心理師」と「臨床心理士」の試験を対比しました。
 資格名  公認心理師  臨床心理士
 資格区分  国家資格  民間資格
 管轄・認定  文部科学省・厚生労働省 (財)日本臨床心理士資格認定協会
(文科省認可)
 受験資格  大学の学部で心理学などの科目を修めて卒業した者  臨床心理学系修士号取得者
 養成課程  養成大学院又は養成学部+実務経験  臨床心理士指定大学院
 養成期間  4年+実務経験必要期間  7年
 免許更新義務  なし   あり(5年毎)
 試験方式  (未定)   1次試験(筆記・論述) 2次試験(面接) 
 試験スケジュール  (未定)   毎年1回(1次試験10月)
 受験料  (未定)   30,000円
 合格率  (予想) 60%前後  (H26最終合格率) 59.1%
 資格の難易度  (予想)「B」普通  難易度「C」やや易

心理カウンセラーの資格が国家資格化されたわけですが、そうなれば民間のカウンセラー資格は今後はどうなるのでしょうか。現在、臨床心理士や産業カウンセラーなどの資格をもって仕事をしている人も、学部生や大学院生も、あるいはこれから心理職を目指したい人も、これからどうなっていくのかということへの関心が非常に大きいと思われます。
現在、臨床心理士は24,980人の資格取得者が存在し、また臨床心理士以外にも学校心理士、臨床発達心理士など20ほどの民間資格があり、それらの有資格者は医療機関や精神神経科、心療内科、福祉施設の心理相談、企業のメンタルヘルス、家庭裁判所の調査官等々、多くの領域で幅広く活躍しています。スクールカウンセラーは基本的には臨床心理士で、約2万の公立の小中学校に配置されています。
※厚労省によると、心理職の勤務者数(推計)が最も多いのは保健医療分野(精神科病院、老人保健施設など)で最大約2万4500人。それに続くのが教育分野で約1万7000人。福祉分野(児童福祉施設、障害者施設など)は最大約1万人とみられています。

今すぐにでも心理カウンセラーの助けを必要としている人はたくさんいます。そのため、新たに国家資格の公認心理師が誕生したとしても民間のカウンセラー資格が必要なくなるということはあり得ないと思います。
また一方で、正規の公認心理師養成課程を経た受験生が出るまで今から6年ぐらいかかり、その間に経過措置による資格取得者が、3万人程度出ると言われています。臨床心理士の資格取得者は、多分大半が経過措置で公認心理師資格を取得すると思われます。
現任の心理カウンセラーの移行措置や、たくさんある既存の民間資格や職をどのように線引きするのか、という問題や公認心理師の資格の運用をどのようにするかなど、今はまだ不透明な部分が多く残っています。
これらの残された問題にどのように対応していくのかが今後の課題であります。
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問合せ先 試験機関 (指定試験機関の指定)
第十条 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、文部科学省令・厚生労働省令で定めるところにより、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)を行わせることができる。

         

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