資格名

環境マネジメントシステム審査員
 略称:ISO審査員

資格の種類

民間資格

主催者

一般財団法人日本要員認証協会マネジメントシステム審査員評価登録センター(JRCA)

資格試験の概要

環境マネジメントシステム審査員は、ISO14000シリーズ(環境に関する国際標準化機構)に沿って企業の環境保護対策の適合性を審査する専門家です。ISOに沿って環境対策を審査するのが仕事です。
この資格を取得するには、(財)日本適合性認定協会が指定した研修機関で、約1週間の審査員研修コースを受ける必要があります。 研修機関で承認コースを受講し、受講中の評価と共にそのコースの最終日に実施される筆記試験に合格することが必要となります。また、全般業務経験が7年(高校以上卒は4年)、環境業務経験は過去10年以内に2年間必要になります。以上の要件を満たしていない者は環境審査員になることはできません。

審査員のランクには、審査員補・審査員・主任審査員の3段階がありますが、はじめは審査員補として登録し、実績を積んでランクを上げていくのが一般的です。審査員になるためには、まず、審査員として評価を受ける必要があります。ただ、審査員評価登録機関で実施している評価を受ければ自動的に審査登録機関の審査員に採用されるわけではなく、審査登録機関 での追加評価を受けた後に、その審査登録機関の審査員になるという段階を踏むのが一般的です。
※日本国内の環境マネジメントシステム審査員登録機関は、「IRCA(国際審査員登録機構)」です。

◆環境マネジメントシステム審査員資格関連情報
一般社団法人産業環境管理協会 環境マネジメントシステム審査員評価登録センター(CEAR)で行われていた環境マネジメントシステム(EMS)審査員の要員認証業務等が、一般財団法人日本要員認証協会マネジメントシステム審査員評価登録センター(JRCA)に移管することになりました。
・移管予定日:2019 年 10 月 1 日
移管後(2019 年 10 月 1 日以降)は、EMS 審査員及び内部環境監査スペシャリストの登録申請先が JRCA となり、申請手続きも変更となります。
詳細は「環境マネジメントシステム審査員要員認証業務等の移管について」を参照ください。

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合格率・資格難易度

難易度
  「A」  難関 

【資格の難易度レベル】
講座は実質4日半で1日7~8時間、結構ハードな内容です。復習を兼ねた宿題も出されます。
試験に関しては、CEARの認定試験がなくなりIRCAの認定試験1本になります。しかし、最終試験は合格率等も非公開なので数値で比較することはできませんが、IRCAの試験は筆記がメインの試験なので、以前のCEARの認定試験よりは難易度が高くなるでしょう。
いずれにせよ、とにかくこの資格は実務経験が求められ、経験がなければ何もできない分野であることを認識しておくことです。

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・合格率 非公開 
   結果は個人宛に通知されるため全体的な合格率は不明

受験対策・学習法ほか

「環境マネジメントシステム審査員」の資格を取得する方法には近道はありません。まず、JAB認定の教育研修機関で開催する講習会を受け、所定の教育と試験に合格しなければなりません。研修では、講義だけでなく、グループ演習、ロールプレイ、事例研究の他、実用的なサンプル文書の提供等が受講者に課せられます。
合格すれば、JABへ審査員補の登録ができます。ただし審査員補では、審査はできません。審査員には(1)審査員補(2)審査員(3)主任審査員の3段階があり。審査員補から審査員そして審査員から主任審査員になるためには、実務(審査の立会いなど)が必要になります。
試験問題は、研修機関によって違いますが、大きく分けて一般、規格、監査の3つの分野から出題されます。一般分野では環境問題、環境関連法規、用語など、規格分野ではISO14001の要求事項や監査登録システムなどの問題です。監査分野ではISO19011の監査プロセスや責任、監査の計画、実施、報告書及び監査慣行や行動規範などの問題です。記述式は、監査場面設定による不適合抽出問題や説明型の問題です。



環境マネジメントシステムの審査という仕事は、何が環境に良いか、等ということではなく、まさに「マネジメントシステム」、つまり会社等の経営そのものと言えます。従って、環境のことだけ知っていてもダメで、やはり企業の勤務経験が大きくものを言う、とにかく経験がなければ何もできない世界です。
そのため審査員などの資格取得希望者には、一般社会で管理職やプロジェクトマネージャレベルを5~10年程度経験した方が向いています。ISOを日常的に取り入れている企業での実務経験があるとさらに有利です。できることならば、JIS Q 9000ファミリー、及びISO Q 14001の二つの規格の(日本文と英文)の明確な理解があれば申し分ないと思います。
環境保護の観点から、将来的にも有望な資格ですが、 審査員補として登録するための要件の一つである研修の費用は25万円程度かかります。また、審査の対象となるマネジメントシステムが、規格に適合しているかどうかを細かく審査していく仕事であり、ある程度の柔軟性をもち、かつ真面目で正確さを求める人が望まれます。さらに、改善点を分析してアドバイスする力を身につければ、知識を生かしてコンサルティングをするなど活躍の場を広げることも可能です。審査員の仕事はとても大変ですが、有意義な仕事であり、やりがいはあると思います。

・主に日本でISO14001の認証を取得したい企業は、日本適合性認定協会(JAB)が審査して認定した機関(日本品質保証機構、日本環境認証機構、日本規格協会など31機関)によって審査され、適合ができれば「ISO14001の規格に適合」とJABに登録され、その企業は大々的に「ISO14001認証取得」をアピ-ルできます。
・「IRCA」は、国際審査員登録機構の略称です。本部はロンドンにあり、世界初、最大規模のマネジメントシステム審査員国際登録組織です。 日本事務所は東京にあります。
詳しくはIRCAのホームページ(http://japan.irca.org)をご覧ください。

受験資格

・研修の受講には制限はありませんが、審査員の申請資格が審査員登録機関によって異なります。

●「IRCA」の環境マネジメントシステム「審査員補」の登録要件
・教育:中等教育以上
・実務経験:5年間、又は、学位あるいは学位同等の資格を有する申請者は4年間。そのうち2年間の環境実務経験。
・審査員トレーニング:申請日前3年以内に、IRCA認定EMS審査員研修コースの合格修了。
・審査経験:必要なし。
・証明人:2名の証明人署名。審査員有資格者の必要はない。

試験方式

●研修機関での研修内容
・主に審査業務、関連法規について1週間の審査員研修。
※この研修を受ける準備として、環境マネジメントシステムの知識修得の通信教育も準備されています。
●研修最終日に行われる試験内容
フォーマルトレーニングコースで学んだことが身に付いたかどうかをチェックするためのコースの修了試験(筆記試験)
 【筆記試験の内容】
・試験方式
4者択一式問題32題と記述式2題  試験時間2時間(フォーマルコーステキストの持ち込み可)
・合格基準 
4者択一式問題は160点満点 記述式問題は40点満点 合計200点満点。
合格判定は4者択一式試験+記述式試験の合計点が200点満点の70%以上であること。
かつ、記述式試験問題の点数が、40点満点の40%以上であること。
※CEARの筆記試験のみ不合格の場合、初回と同じ受験料がかかりますが、1年以内に1回限り再受験が可能です。研修を再度受け直す必要はありません。

試験科目

●研修最終日に行われる試験内容
主に審査実務と関連法規などの試験になりますですが、試験のやり方は、研修機関により多少異なります。
【試験の範囲】
・4者択一式問題:大きく分けて一般、規格、監査の3つの分野から出題されます。
<一般分野> 環境問題、環境関連法規、用語など
<規格分野>ISO14001の要求事項や監査登録システムなど
<監査分野)ISO19011の監査プロセスや責任、監査の計画、実施、報告書及び監査慣行や行動規範など
・記述式問題:監査場面設定による不適合抽出問題

スケジュール

・随時開催  講習日は、各研修機関によって異なります。

※研修コース・試験日程
・審査員研修の種類や実施期間によって異なります。
 詳細はこちらで確認ください。
・環境マネジメントシステム審査員資格取得の要件の一つ、「審査員研修コースの合格修了」は、こちらのコースを参照ください⇒「ISO14001審査員研修コース」

試験会場

・講習地などは研修コース実施機関によって異なります。

受験料

・フォーマルトレーニングコース受講料(5日間)約30万円
・初回申請(審査料)/12,600円  
・昇格申請/10,500円
・審査員初回登録料/(年間)約15,000円

問い合わせ先

(社)産業環境管理協会   http://www.jemai.or.jp/
(社)産業環境管理協会 環境マネジメントシステム審査員評価登録センター
〒101-0044 東京都千代田区鍛冶町2-2-1 三井住友銀行神田駅前ビル6F   
   TEL 03-5209-7714 

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