資格名

認知症ケア専門士
※正式資格名称「日本認知症ケア学会認定認知症ケア専門士」
※試験名称 認知症ケア専門士認定試験

資格の種類

民間資格

主催者

日本認知症ケア学会

資格試験の概要

日本では300万人を超える要介護認定者の約半数にあたる約150万人の方が認知症高齢者と言われており、高齢化が進む現状では、これからもその数は増えていくことが予想されます。一方で、介護士の資格を持つ人が圧倒的に不足しており、深刻な問題となっています。そのような状況の中で、今注目を浴びている資格が、この「認知症ケア専門士」です。
認知症ケアに対する優れた学識と高度の技能、および倫理観を備えた専門技術士を養成し、わが国における認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献することを目的として設けられた資格制度で、認知症をケアできる団体や施設・機関等に従事している人が対象の資格です。

◆認知症ケア専門士認定試験関連情報
2021年度に実施される「第17回認定試験」は新型コロナウイルスの影響によりWEB試験方式で実施されます。→ 2021年度認定試験(認知症ケア専門士・准専門士)実施方法



合格率・資格難易度

難易度
 
「C」  やや易     

【資格の難易度レベル】
認知症ケア専門士の試験は「基礎」「実際I総論」「実際II各論」「社会資源」の4科目全て7割以上正解しないと合格しませんが、認定テキストを十分に読んで、理解しておけばそれほど難しい試験ではありません。特に去問を十分にやっておくことです。試験は1次に比べて2次は簡単です、2次試験で落ちることはほとんどありません。
1次試験の科目では保険制度などの問題も出る「社会資源」は実務経験がある人でも対象外の内容なので少し難しいでしょう。平均的な試験の難易度は介護福祉士よりは易しいレベルです。
試験の特徴は広く浅く、が介護福祉士で狭くて深く、が認知症ケア専門士と言えます。
よく似た関連資格に認知症ライフパートナー検定試験
がありますが、この試験よりは難易度は高いです。

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●合格率  
  2020年第16回認知症ケア専門士認定試験結果 
   合格率 56.5% 受験者数2,550名 合格者数1,442名

※参考データ
・2019年第15回認知症ケア専門士認定試験結果 
   合格率 48.2% 受験者数5,502名 合格者数2,651名
・2018年第14回認知症ケア専門士認定試験結果 
   合格率 54.7% 受験者数5,063名 合格者数2,769名
・2017年第13回認知症ケア専門士認定試験結果 
   合格率 56.5% 受験者数6,029名 合格者数3,266名
・2016年第12回認知症ケア専門士認定試験結果 
   合格率 49.3% 受験者数7,467名 合格者数3,983名
・2015年第11回認知症ケア専門士認定試験結果 
   合格率 59.8% 受験者数7,319名 合格者数4,375名

受験対策・学習法ほか

わが国における認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献することを目的とした「認定認知症ケア専門士」制度は平成17年の発足しました。資格の名称は「日本認知症ケア学会認定 認知症ケア専門士」と、「日本認知症ケア学会認定 上級認知症ケア専門士」。
このうち「上級認知症ケア専門士」は認知症ケアに関する深い知識と技能の習得を背景に現場で認知症ケアのリーダーとしてチームアプローチ、スーパーバイズ、ならび にコーチングの技能を身につけた認知症ケア専門士です。認知症ケア専門士としての経験が3年以上あり、かつ取得単位が30単位以上の者しか受験できません。



試験対策は、日本認知症ケア学会の「認知症ケア専門士標準テキスト 」で勉強するしか他にないだように思われます。二次試験用としては「改訂・認知症ケア事例集 」があります。認知症ケアに関する基本的なことの出題が中心なので、出題範囲にそって勉強をすることが一番です。その他には、予想問題は「りんくる」中央法規 という雑誌にも掲載されています。
それでも自信の持てない人は協会の受験対策講座があります。認知症ケア学会が主催で行っている対策講座で、模擬試験や過去問題をやるのでずいぶん勉強になります。
この試験の受験者は、介護福祉士やケアマネージャー、ホームヘルパー、看護婦などの仕事の方が多いようです。

受験資格

認知症ケアに関連する施設、団体、機関等において試験実施年の3月31日より過去10年間において3年以上の認知症ケアの実務経験(教育・研究・診療を含む)を有する者。
※ボランティア経験は実務経験に含まれません。

試験方式

●1次試験が筆記、2次試験が面接と論述の試験形式で構成されています。
・1次試験(筆記試験)
  各分野50問 / 4分野合計200問(マーク式・五者択一) 
※1次試験は4分野すべてにおいて70%以上の正答率を有した者を合格とし、2次試験の受験が可能になります。
※2次試験の合格基準は、下記の5つの条件を満たした者が合格者となる。
 1. 適切なアセスメントの視点を有している者
 2. 認知症を理解している者
 3. 適切な介護計画が立てられる者
 4. 制度および社会資源を理解している者
 5. 認知症の人の倫理的課題を理解している者
※1次試験は単位制であり、1教科の有効期限は5年間。最初の科目を取得した年から最低5年以内に残り科目を取得できれば、1次試験に合格することができます。
・合格の基準
  1次試験:各分野70%以上の正答で合格。その基準で全分野に合格した者(合格した分野は5年間、同試験免除)
  2次試験:論述・面接により適切なアセスメントの視点を有し、認知症を理解し、適切な介護計画が立てられる、などの条件を満たしていると判断される者

試験科目

●1次試験  
出題範囲と内容:問題は、4分野、合計200問が出題されます。
(1)認知症ケアの基礎  /60分
・認知症ケアの理念・認知症の人の現状・認知症の医学的特徴・認知症の人の心理的特徴・認知症の人を取り巻く社会的環境・認知症ケアの原理・原則・ケアの担い手・認知症予防・その他上記以外の関連領域
(2)認知症ケアの実際I:総論 /60分
・認知症ケアの視点と目標・コミュニケーションスキル・ケアの実践的プロセス・認知症ケアのアセスメント方法・家族への支援・認知症の人のチームアプローチ・認知症の人と身体拘束、虐待・認知症ケアにおける倫理・事例報告のまとめ方・その他上記以外の関連領域
(3)認知症ケアの実際II:各論 /60分
・身体的兆候の理解と対応・行動・心理症状(BPSD)とその対応・薬物療法の知識・リハビリテーション・非薬物療法
・施設・在宅における環境支援・ターミナルケアのプロセスと対応・その他上記以外の関連領域
(4)認知症ケアにおける社会資源 /60分
・認知症の人にとっての社会資源・認知症の人に対するフォーマルケア・認知症の人に対するインフォーマルケア・認知症の相談窓口・地域での認知症高齢者の支援・その他上記以外の関連領域

●2次試験
<論述>事例問題に対する論述
・「認定委員会」から出題される事例について,論述用紙に自分の意見を記述し,第2次試験受験申請期間に他書類とあわせて提出する。
<面接>
・6人を1グループとした集団面接 約20分
※当日提示されたテーマに則した1分間スピーチとディスカッション

スケジュール

●試験実施:年1回 
   1次試験(筆記試験) 7月上旬   
   2次試験(面接試験) 11月下旬
●申込期間:
   1次試験 3月中旬~4月中旬
     2次試験 8月中旬~9月中旬
●申込方法:「受験の手引き」(願書)を購入し、所定の手続きに沿って申込む。

2023年度認知症ケア専門士試験日程

試験会場

・1次試験: 札幌、仙台、幕張(千葉)、名古屋、京都、小倉(福岡)
・2次試験:札幌、仙台、東京、名古屋、神戸、博多(福岡)

受験料

・1次試験: 1分野につき3,000円
・2次試験: 8,000円

問い合わせ先

認知症ケア専門士公式サイト http://184.73.219.23/d_care/senmonsi/Ssenmonsi.htm
日本認知症ケア学会事務センター
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂4-1-1オザワビル(株)ワールドプランニング内
TEL 03-5206-7565 / 03-5206-7431  
E-mail d-care.senmon@nqfm.ftbb.net

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認知症ケア専門士再現過去問題集 応用編【アプリ付き】2020年度版

教材(テキスト・参考書)

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【認知症ケア専門士 おすすめ教材】
改訂4版・認知症ケアの基礎(認知症ケア標準テキスト)
改訂4版・認知症ケアの実際I:総論 (認知症ケア標準テキスト)
改訂5版・認知症ケアの実際II:各論 (認知症ケア標準テキスト)
改訂5版・認知症ケアにおける社会資源 (認知症ケア標準テキスト)

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