資格名

(試験名)Python 3 (パイソン スリー)エンジニア認定試験 

資格の種類

民間資格

主催者

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会

資格試験の概要

ビッグデータ、機械学習、Webサービス開発など、幅広い分野で注目が集まっている「Python」は米国ではすでに求人件数がJavaに次ぐ2位となり4万件を超えています。日本でも2年間で求人数が2倍になっており、近い将来、人材不足になる可能性が高いため、Pythonのエンジニア育成を目標とした業界団体「一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会」が2016年4月に設立されました。 その後、2017年6月からPythonエンジニアとしてのスキルを認定する試験(Python 3エンジニア認定基礎試験)がスタートしました。この試験は汎用のプログラミング言語Pythonの専門知識を評価する試験になっています。
Pythonは「書きやすく・読みやすい」というメリットを持ち、ビッグデータや機械学習、ウェブサービス開発などの分野で注目される開発言語です。更に、OpenStackやAnsibleなどオープンソースのフリーソフトや管理ツールなどがPythonで書かれていることもあり、インフラ技術との親和性が高いことでも注目されています。Pythonエンジニア育成推進協会では、今後3年間で3,000名の受験者の獲得を目指すとしています。

Pythonエンジニアとしてのスキルを認定する試験は「Python 3エンジニア認定基礎試験」と「Python 3エンジニア認定データ解析試験」の2種類があり、データ解析試験は2019年にスタートしました。このサイトでは、この2種類の「Python 3 エンジニア認定試験」に関する情報を分けて記載しています。尚、Python 3 エンジニア認定基礎試験の対象者は「Python初心者」となっており、試験ではPython言語の文法基礎を理解していることが問われます。

※一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会は2022年10月14日、「Python 3 エンジニア認定実践試験」を同年11月29日に全国で開始すると発表、同年11月15日より申し込み受付を開始しました。既存の認定試験「基礎試験」および「データ分析試験」に次ぐ3つ目の試験となります。
全国300カ所のオデッセイ コミュニケーションズCBTテストセンターで実施します。
ベータ試験を東京(2月)と全国(5月)に実施し、今回正式版を開始することになりました。
※「Python 3 エンジニア認定基礎試験」がスタートしたのが2017年6月。2019年7月には実施されている試験はこれ試験だけでしたが、受験者数はすでに5000名を突破していました。
Python基礎試験がスタートから2年1か月で達成したこの数字は異例だと言われており、このPythonの人気は、求人市場での需要の多さだと言われます。2018年3月には約9000件だったPythonエンジニアの求人数が、翌年の2019年5月には2万2900名、2022年1月には6万1500名を超えたのです。この中でも需要の多い分野は機械学習とネットワーク・サーバー管理です。

合格率・資格難易度

難易度
 ・Python3 エンジニア認定基礎試験
   「C-上」   やや易の上位  
 ・Python3 エンジニア認定データ分析試験
   「B」   普通

【資格の難易度レベル】
・基礎試験
「Python3エンジニア認定基礎試験」については、プログラミングに従事している人なら、オライリー・ジャパンの「Pythonチュートリアル第3版」を何度か読み返して勉強する程度で十分とか、プログラミングの経験ゼロからでも3ヵ月あれば合格ラインに達することができる資格試験という声もあります。Pythonの基本的な文法の基礎知識を問う試験とされていますが、試験は受験者が「プログラミング言語に接したことがない人」、または「Pythonを知らなくてもプログラミングの経験がある人」であるか等によって試験の難易度の感じ方が違いますので、学習の理解を深めるために実際にコードを打って動作を確認できるようにPythonの実行環境を用意することをお勧めします。
・データ分析試験
「Python3エンジニア認定データ分析試験」は、基礎試験の上位資格ではありませんが、ある程度の経験者が目指す試験と考えていいでしょう。今までの経験の内容によっては、基礎試験の難易度と変わらないレベルに思えることもあるはずです。AIや数学に関する項目では、機械学習に不可欠な数学の基礎やライブラリの分析など、難しい出題もありますので苦手な人も多いかもしれません。特に、データ分析の手法が十分に理解できていないと難易度は高くなります。ただ、Pythonの基礎知識のある人なら決して難関試験ではないと思います。
公式テキスト(Pythonによる新しいデータ分析の教科書 kindle版)を購入し、内容を理解しながら暗記できれば、複雑な計算も要求されないので合格も近くなります。但し、この本だけで実務レベルに達するのは少々無理があります。
プログラミング言語として難易度を比較すると、難易度の低い順に、
(難易度低)HTML→JavaScript→ PHP→ Ruby →Python → Java →C言語 というところでしょう。

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●合格率 
 期間2017年6月~2018年4月末の試験実績
  受験者総数 1,273名 合格者数 989名 合格率 77.7%

※Python3 エンジニア認定試験は2017年から開催されたまだ新しい試験であるためデータも少なく、試験ごとのデータはまだ非公開になっています。

受験対策・学習法ほか

【Python 3 】 
Pythonは、コードと文法がシンプルで書きやすく読みやすいという特徴から、プログラミング初心者でも習得しやすい言語とされています。最近では機械学習やディープラーニングでも注目され、プログラム言語人気ランキングでも上位を占める注目度の高い言語のひとつになっています。人気があるのは一番年収の高いプログラミング言語にPythonが選ばれていることも関係しているのかもしれません。現在でも人工知能(AI)やWeb開発など広い分野で使われており、Pythonは仕事のニーズに関しては3位、それ以外は全て1位で、Rubyより上にランクしています。今後、Pythonを使った機械学習やアプリケーション開発を目指す方には特にお薦めのプログラミング言語だと思います。Pythonを習得すれば、「Pepper」を代表するような人工知能や「Youtube」のような動画アプリ、「Instagram」のようなSNSアプリ、「ビッグデータ分析」といったデータ解析ツールなど幅広いものが作れます。

「Python 3 エンジニア認定基礎試験」
この試験は、Python3の文法や記述,システムに関する知識を問う試験で、プログラミングをはじめたばかりの初心者や、また、これからPythonを勉強しはじめようと思っている人が基礎を学ぶための試験と考えていいでしょう。この試験は試験範囲を公開しています。しかも、教材の章ごとに、出題率まで書いています。教材はオライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第3版」なので、この書籍を完全に理解できたら、合格できるということです。
Python のプログラムそのものの理解が足りない方は、まずPythonの入門書でPythonの基本的なことを先に学んでください。そのあと「Pythonチュートリアル3」を勉強すればいいと思います。Pythonチュートリアル 第3版が無理なく読んで分かるレベルまで知識が身につけば、Python 3 エンジニア認定基礎試験の難易度としてはそれほど高くはないことがわかるでしょう。チュートリアルでは、for文の書き方、リスト、辞書、スライス、タプルなど、Python特有の部分をよく読んでおきましょう。それと、効率的に学習するために出題率が高い章から重点的に勉強することが大事です。出題形式は、Pythonで書かれたコードを見て、出力結果を答える形式の問題が多く、Python特有の部分に関する問題が多いようです。
一般社会ではPythonの知名度はまだまだ低いですから、今のうちに努力して資格をとっておけば、後で役に立つことは間違いないと思います。

「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」
データ分析試験はPythonの応用編ともいえる試験ですが、いつもPythonを扱っている方であれば十分合格が狙える試験です。プログラミング初心者の場合は、まずPython3エンジニア認定基礎試験に合格してからデータ分析試験に挑戦してみると理解しやすいと思います。
試験問題は、主教材として指定されている「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」から出題されます。Pythonに関する基礎、数学の基礎、そしてライブラリによる分析で、その中でも数学の基礎やライブラリによる分析が多く出ますので、教材をメインに繰り返し読んで実際に手を動かすことです。さらに模擬試験が無料で受けられるので利用するという方法で進めます。初心者や独学で不安な人は認定スクールを活用しても良いと思います。
データ分析と聞くと難しそうですが、便利なライブラリがたくさん用意されているので、基本的な書き方はそれほど難しくありません。コーディングよりは実機でしっかり動かして学習することが大切です。

IPA(情報処理推進機構)は、2020年春から国家試験「基本情報技術者試験」で選択できるプログラミング言語からCOBOLをなくし、Pythonを新たに採用することを決めました。
COBOLは第二種情報処理技術者試験で1970年から50年間にわたって出題され続けましたが2020年春の試験からはPythonに入れ替わることになります。COBOLが廃止されPythonが追加された理由は、AIやデータ分析などの分野でPythonの利用が拡大しているからに他なりません。
Pythonの人気の原動力はAI(人工知能)です。AIシステムを開発するプログラミング言語としてPythonが最も使いやすいからであり、データ分析やインフラ管理など、Pythonの用途は広がっていることは間違いありません。Pythonを利活用できる技術をもっている人は決して多くはありません。しかし求められるスキルは年々高度化し複雑化しています。このような時代にはPythonエンジニアが社会で果たす役割は非常に重要になると思います。

受験資格

◆基礎試験 
 ・なし。誰でも受験できます。
◆データ分析試験
 ・なし。誰でも受験できます。
◆実践試験
 ・なし。誰でも受験できます。

試験方式

【Python 3 エンジニア認定試験】
◆基礎試験
 コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式
 ●出題形式:選択式(4択)
 ●出題数/試験時間:40問/60分
 ●合格基準:70%以上の正解
 ●合格証:受験後約4週間で合格証が郵送されます。
◆データ分析試験
 コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式
 ●出題形式:選択式(4択)
 ●出題数/試験時間:40問/60分
 ●合格基準:70%以上の正解
 ●合格証:受験後約4週間で合格証が郵送されます。
◆実践試験
 コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式
 ●出題形式:選択式(4択)
 ●出題数/試験時間:40問/75分
 ●合格基準:70%以上の正解
 ●合格証:受験後約4週間で合格証が郵送されます。

※試験センター:全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター

試験科目

◆基礎試験  Python 3の文法基礎を問う試験です。※基礎文法部分から出題
・出題範囲:主教材のオライリー・ジャパン「Pythonチュートリアル 第4版」の掲載内容を出題範囲として、以下の比率で出題されます。また、一般的な知識からも出題されます。
1章 食欲をそそってみようか(1題・2.5%)
2章 Pythonインタープリタの使い方(1題・2.5%)
3章 気楽な入門編(6題・15.0 %)
4章 制御構造ツール(9題・ 22.5%)
5章 データ構造(7題・ 17.5%)
6章 モジュール(2題・ 5.0%)
7章 入出力(1題・2.5%)
8章 エラーと例外(4題・10.0%)
9章 クラス(2題・5.0%)
10章 標準ライブラリめぐり(4題・10.0%)
11章 標準ライブラリめぐり─PartII(1題・2.5%)
12章 仮想環境とパッケージ(1題・2.5%)
13章 次はなに?(0題・0%)
14章 対話環境での入力行編集とヒストリ置換(1題・2.5%)
           合計 (40題・100.0%)
※()内は(出題数・出題率)

◆データ分析試験  Pythonを使ったデータ分析の基礎や方法を問う試験
・出題範囲:主教材である翔泳社「Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書」より以下の範囲と割合で出題されます。
1章 データエンジニアの役割(2題・5%)
2章 Pythonと環境
   ・実行環境構築(1題・2.5%)
   ・Pythonの基礎(3題・7.5%)
   ・Jupyter Notebook(1題・2.5%)
3章 数学の基礎
   ・数式を読むための基礎知識(1題・2.5 %)
   ・線形代数(2題・5%)
   ・基礎解析(1題・2.5%)
   ・確率と統計(2題・5%)
4章 ライブラリによる分析実践
   ・NumPy (6題・15 %)
   ・pandas(7題・17.5 %)
   ・Matplotlib (6題・15 %)
   ・scikit-learn(8題・20 %)
5章 応用: データ収集と加工(0題・ 0%)
※()内は(出題数・出題率)

◆実践試験 Pythonを使って仕事をしているエンジニアを対象に、Pythonを実践的に使っていくうえで重要な、Phthonの仕様やライブラリの使い方を問う試験。
・出題範囲:主教材である技術評論社「Python実践レシピ」より以下の範囲と割合で出題されます。
1章 Pythonの環境(1題・2.5%)
2章 コーディング規約(2題・5.0%)
3章 Pythonの言語仕様(7題・17.5%)
4章 Pythonのクラス (3題・7.5%)
5章 タイプヒント(2題・ 5.0%)5.2 mypy は除く
6章 テキストの処理(4題・10.0%)
7章 数値の処理(0題・0.0%)出題なし
8章 日付と時刻の処理(2題・5.0%)8.4 dateutilは除く
9章 データ型とアルゴリズム (5題・12.5%)9.3 bisectは除く、9.5 pprint は除く
10章 汎用OS・ランタイムサービス(2題・ 5.0%)
11章 ファイルとディレクトリへのアクセス(2題・5.0%)
12章 データ圧縮とアーカイブと永続化(0題・0.0%)出題なし
13章 特定のデータフォーマットを扱う(2題・5.0%)13.3 configparser は除く
   13.4 PyYAML は除く、13.5 openpyxl は除く、13.6 Pillow は除く
14章 インターネット上のデータを扱う (2題・5%)14.3 Requests は除く、14.5 emai は除く
15章 HTML/XMLを扱う(0題・0.0%)出題なし
16章 テスト (3題・7.5%)16.4 pytest は除く、16.5 pydoc は除く
17章 デバッグ(2題・5.0%)17.3 traceback は除く
18章 暗号関連(1題・2.5 %)18.3 crypto出題なし
19章 並行処理、並列処理(0題・0.0%)出題なし
※()内は(出題数・出題率)

スケジュール

【Python 3 エンジニア認定試験】 
基礎試験/データ分析試験
●試験実施:通年で実施されている。全国で受験可能。
●受験方法:(1)はじめて受験する方は、Odyssey IDを登録します。
       (2)試験会場を検索して、会場に申込みください
             (受験料は会場指定の方法で支払いください)
     ※申し込みはこちらから⇒Odyssey CBT
      (3)試験当日は写真付きの身分証を持参
※(再受験について)
同一科目に対して2回目の受験については制限がありませんが、3回目以降の受験は前回の試験日から7日間(24時間×7=168時間)は受験できません。

試験会場

【Python 3 エンジニア認定試験】
基礎試験/データ分析試験
全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンター 
試験会場を探す
※会場ごとに試験日が異なるので、それぞれの試験日を確認してください。
東京のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンターは、平日はほぼ毎日試験が行われています。

受験料

【Python 3 エンジニア認定試験】
・基礎試験/データ分析試験
 どちらも同額 一般 11,000円(税込み)学割5,500円(税込み)
・実践試験
   一般 13,200円(税込み) 学割 6,600円(税込み)

問い合わせ先

・試験に関する問い合わせ  問い合わせフォーム
  オデッセイ コミュニケーションズ カスタマーサービス
   TEL:03-5293-1881(平日10:00~18:00)
・試験実施組織
    一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 事務局(吉政創成内)
    〒157-0077 東京都世田谷区鎌田2-14-9

【以下の各項には一部広告が含まれています。】

通信講座・eラーニング

開発の人気オンラインコース

通学スクール・講座

Python3 エンジニア認定スクール

教材(過去問集)

Python3エンジニア認定基礎試験 模擬問題(オンライン/無料) DIVE INTO EXAM

Python3エンジニア認定データ分析試験(オンライン/無料)

教材(テキスト・参考書)

【認定テキスト(主教材)】
①基礎試験:Pythonチュートリアル 第4版 (オライリー・ジャパン)
②データ分析:Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書(翔泳社)
③実践試験:Python実践レシピ (技術評論社)

【Pythonエンジニア資格試験 おすすめ教材】
翔泳社のPython学習教材
Pythonエンジニア育成推進協会監修 Python 3スキルアップ教科書
python ベストセラー講座
模擬試験アプリ(Python3エンジニア認定)

 

関連情報

【資格の難易度情報】
・資格の難易度とランキング
・ジャンル別資格の難易度ランキング

●試験関連情報
・一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会は2022年10月14日、「Python 3 エンジニア認定実践試験」を同年11月29日に全国で開始すると発表、同年11月15日より申し込み受付を開始しました。既存の認定試験「基礎試験」および「データ分析試験」に次ぐ3つ目の試験となります。
・2020年春、IPA(情報処理推進機構)が運営する国家試験「基本情報技術者試験」で選択できるプログラミング言語からCOBOLが消え、Pythonが新たに採用されました。

●関連資格