資格名

シビルコンサルティングマネージャ(略称 RCCM)
※英語名 Registered Civil Engineering Consulting Manager

資格の種類

民間資格

主催者

社団法人 建設コンサルタンツ協会

資格試験の概要

RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)は、建設コンサルタント業務において必要とされる管理技術者として、技術管理者または技術士の指導のもとで、業務に関する技術上の事項を処理または業務成果の照査にあたる管理技術者のことを言います。(社)建設コンサルタンツ協会が実施・認定する民間資格です。この資格は国土交通省が設計業務共通仕様書などで規定する管理技術者や照査技術者または業務担当者になるためのものなので、いずれも建設コンサルタント業務では重要な立場になります。従って、試験では設計など業務への理解や専門分野の技術力に加えて、円滑・適正に進めるための管理能力なども問われます。
平成3年度より創設された資格制度で、制度の公正、公平性を保持する観点から、学識経験者、発注機関の代表及び建設コンサルタントの代表により構成される資格制度管理委員会のもとに、(社)建設コンサルタンツ協会が実施しています。

RCCM資格は専門技術部門別(建設コンサルタントの登録部門別)に認定されますが、資格の認定基準は、「調査・設計等業務一般共通の管理技術力と専門分野の技術力」を筆記試験により評価し、専門技術部門別(建設コンサルタントの登録部門別)に有資格者を認定します。
※「シビル コンサルティング マネージャ」の称号を 得てこれを活用するためには、一般社団法人 建設コンサルタンツ協会に備える「RCCM登録簿」に登録し、「登録証」の交付を受ける必要があります。また、「RCCM資格試験」合格後4年以上経った者が、更新や新規の登録を行う 場合は、所定のCPD単位数の取得とRCCM登録更新講習を受講しなければなりません。
※令和4年3月15日現在、全国で30,936人が建設コンサルタンツ協会の「RCCM登録簿」に登録しています。

※RCCMの登録有効期間は4年間です。
※RCCM資格試験の合格者が「RCCM」として活動するためには、一般社団法人 建設コンサルタンツ協会が保有するRCCM登録簿に登録し、「登録証」の交付を受けなければなりません。 
また、登録にはRCCM試験合格後に「RCCM登録更新講習」を受講する必要があります。
 登録料(1部門):23,100円

RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)資格試験情報
2021年度より、RCCM資格試験はCBT方式(Computer Based Testing)に変わりました。
受験者は試験実施期間中に、希望する試験会場、日時を予約して受験することになります。試験・会場の予約に関しましては、プロメトリック社のホームページ で確認して下さい。

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合格率・資格難易度

難易度
  「B」  普通   

【資格の難易度レベル】
RCCMの試験内容は、多くが論文形式なので、受験対策では内容の把握を十分にしておかねばなりません。そのため多くの受験生がRCCM資格試験受験準備講習会を受講しているようです。講習会受講と併行して、独学でテキストを繰り返し読み、論文が苦手な人は文の書き方から勉強しなければなりませんが、論文の書き方を上達する方法は繰り返し書くしかないので、何回も書いて第三者に評価してもらうことがベストな勉強方法でしょう。
難易度はRCCMより技術士の方が高く、資格のランクも上位に位置づけられています。ただ、2009年度から始まった土木設計技士の試験よりはRCCMの方が難易度は高いです。
最近では、年々合格率が厳しくなってきているのが現状で、特に道路、河川等の部門はすでに相当な合格者がいるため合格率が低くなってきています。

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合格率  
※令和3年度より、RCCM資格試験はCBT方式で実施されています。
・令和3年度シビルコンサルティングマネジャー(RCCM)試験結果
  合格率 47.1% 受験者総数5,273名  合格者数2,698名 
・令和2年度RCCM試験は中止になりました。
・令和元年度シビルコンサルティングマネジャー(RCCM)試験結果 
  合格率 41.9% 受験者総数5,659名  合格者数2,371名  
・平成30年度シビルコンサルティングマネジャー(RCCM)試験結果 
  合格率 38.1% 受験者総数4,905名  合格者数1,871名 
・平成29年度シビルコンサルティングマネジャー(RCCM)試験結果 
  合格率 41.5% 受験者総数5,571名  合格者数2,312名  
・平成28年度シビルコンサルティングマネジャー(RCCM)試験結果 
  合格率 34.7% 受験者総数5,965名  合格者数2,071名
・平成27年度シビルコンサルティングマネジャー(RCCM)試験結果 
  合格率 25.6% 受験者総数6,569名  合格者数1,679名 

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受験対策・学習法ほか

RCCMは、建設コンサルタントなどの技術者の資格受験には実務経験が必須で、例えば高等学校卒業者の場合は、卒業後17年以上という長い実務経験年数が必要な試験です。技術士の建設部門などと試験区分が近く、仕事の面でも技術士との関係が深い資格ですが、巷でよく誤解されているように、準技術士的資格ではありません。もともと管理技術を求める資格なので試験の問題内容は異なりますが、おおむね技術士の第二次試験のレベルと記述量をともに少し落としたような感じの試験です。科目的には基礎技術と専門技術の択一(問題Ⅳ)が原因で不合格になる場合が多いようです。

試験の合格対策は、まずは各地で開催される、(財)日本建設情報総合センター主催の受験対策講習会を受講すること。そして、受講時のテキストを十分に繰り返し読むこと。また、論文を書くことが苦手な人は、必ず論文の書き方から勉強し、書いたものを見て評価してくれる人がいることが重要。論文の書き方は、繰り返し書く練習で力をつけるしか良い方法がありません。
RCCM用の通信講座等を利用する勉強方法もあります。幅広い知識と、専門分野における特化した知識が必要になります。実務を摘みながら、常に勉強する必要があります。

受験資格

●試験の受験資格(最終学歴別実務経験年数)
業務経歴において建設事業の計画、調査、立案、助言及び建設工事の設計、管理の業務に従事又はこれを管理した期間の合計年数が次のいずれかに該当する者。

1.大学院修了者(修士課程/博士課程前期):5年以上
※博士課程/博士課程後期の在学期間は実務経験とみなす
2.大学卒業者:7年以上
3.短期大学もしくは高等専門学校卒業者:9年以上
4.高等学校卒業者:11年以上
5.中学校卒業者:14年以上

※若⼿技術者の活躍を⽀援するため、2019年度の試験より受験に必要な実務経験年数が3年短縮されました。
※登録のためには、会社が建設コンサルタント登録していること、指導技術士がいることが条件になります。

試験方式

◆試験はCBT方式の筆記試験です。
下欄の技術部門 ①~㉒ から選択した1つの部門について「RCCM試験A」と「RCCM試験B」の二つの試験で実施されます。
「RCCM試験A」は問題Ⅰ及び問題Ⅱ、「RCCM試験B」は問題Ⅲ及び問題Ⅳを受験します。受験を完了するためには両方の試験を受験する必要があります。

●RCCM試験A:試験時間130分
  ①問題I 記述式
    受験する専門技術部門の業務経験
  ②問題II 多肢択一式
    業務関連法制度、建設一般の知識、技術者倫理等

●RCCM試験B:試験時間130分
  ③問題III 記述式
    管理技術力
  ④問題IV 多肢択一式
    土木関連の基礎的技術知識と受験する部門の専門技術知識

■出題内容・試験時間の詳細
(午前)試験時間 午前2時間
・問題1 受験する専門技術部門の業務経験【記述式】
 2400字以内記述式
(午後)試験時間 午前4時間05分
・問題2 業務関連法制度、建設一般の知識、技術者倫理等【択一】
 業務関連法制度等の一般知識:4肢択 40問
・問題3 管理技術力【記述式】
 管理技術力の記述:1600字以内記述式
・問題4 土木関連の基礎的技術知識と受験する部門の専門技術知識【択一】
 土木関連工学等の基礎知識:4肢択 20問
 受験する各専門技術部門の専門技術知識:4肢択 10問/20問

●合格基準
 それぞれの問題ついては配点の50%以上を得点し、かつ総合点で60%以上で合格。

※RCCMには、以下の22の建設コンサルタント登録部門があります。受験するときにはあらかじめ建設コンサルタント登録部門の中から、1つの部門を専門技術部門として選択します。
1.河川、砂防及び海岸
2.港湾及び空港
3.電力土木
4.道路
5.鉄道
6.上水道及び工業用水道
7.下水道
8.農業土木
9.森林土木
10.造園
11.都市計画及び地方計画
12.地質
13.土質及び基礎
14.鋼構造及びコンクリート
15.トンネル
16.施工計画、施工設備及び積算 
17.建設環境
18.建設機械
19.水産土木
20.電気・電子
21.廃棄物
22.建設情報

試験科目

●科目
問題1.受験する専門技術部門における自己の業務経験
(経験論文)  
RCCMとしてふさわしい業務経験を3つあげて概要を記し、うち1つについて、技術上・管理上の問題点と対応、現時点での評価について詳述します。※ボリュームは2400字(800字詰め3枚)
問題2.業務関連法制度、技術者倫理及びその他建設一般
(一般択一〉
建設コンサルティング業務に関する法制度、建設分野における一般的知識(課題、政府施策動向など)に関する見識を問われます。※択一問題でマークシート方式
問題3.業務遂行のための業務管理技術力
(選択記述)
建設コンサル業務を遂行する上で、管理上重要と思われる事項について、見識を述べさせる問題。3問中から1問選択で、1600字記述します。
問題4.土木関連の基礎的技術知識と受験する部門の専門技術知識
  (1) 土木関連共通基礎技術知識 
 (基礎択一)
土木建設分野に共通の基礎知識が問われます。択一問題でマークシート方式。 
 (2)受験する専門技術部門の専門技術知識
 (専門択一)
各部門における専門知識が問われます。択一問題でマークシート方式です。

スケジュール

●出願受付:試験・会場の予約に関しましては、
 プロメトリック社のホームページ で確認して下さい。

※令和3年度より、RCCM資格試験はCBT方式で実施されています。
※受験予約が可能であれば、同じ日に両方の試験を受験することも可能です。また異なる試験会場、異なる日時で受験することもできます。

試験会場

プロメトリック社の試験会場

受験料

【カード支払いの場合】
・受験料 17,320円(税込み)
・RCCM登録料 23,100円

 

問い合わせ先

(社)建設コンサルタンツ協会 RCCM資格制度事務局  http://www.jcca.or.jp/
 〒102-0075 東京都千代田区三番町1番地 KY三番町ビル8F     
 TEL:03-3221-8855 FAX:03-3221-5018

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●試験関連情報
 令和3年度より、RCCM試験はCBT方式で実施されています。 

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