工事担任者
資格名 電気通信設備工事担任者
 資格の種類 国家資格
資格の概要  公衆回線やCATVの通信回線に接続する端末設備又は自営電気通信設備の接続及び配線工事を行ったり、工事を監督するための国家資格。略して「担任者」や「工担」と呼ばれることがあります。

資格区分は、AI・DD総合種、DD第1種、DD第2種、DD第3種、AI第1種、AI第2種、AI第3種の7区分があります。
AI種はアナログ回線とISDN回線の工事が、DD種は光回線などのデジタル回線をすることができ、AI種は回線数、DD種は伝送速度により区分が分かれています。双方の1種を組み合わせたものが総合種で、DD1種とAI1種を取得すればAIDD総合種になります。
※「AI」、「DD」は、Analog Isdn、Digital Data の略です。
試験方式  ・択一方式(マークシート方式)
・各科目の満点は100点、合格点は60点以上です。
・試験時間は1科目につき40分です。但し、AI・DD総合種の「端末設備の接続のための技術及び理論」のみ80分となります。

※下位資格に合格していなくても、上位資格を受験することは可能です。DD種は、DD第1種、DD第2種、DD第3種と3つに区分されており、最上位資格はDD第1種です。この場合、DD第3種に合格していなくても、DD第2種やDD第1種を受験することができます。同様に、AI・DD総合種も受験できます。
※「科目合格」による試験免除の有効期間は、科目合格した試験の行われた月の翌月の初めから起算して原則2年以内です。したがって、科目合格してから4回受験ができます。
受験資格  受験資格は特にありません。学歴・年齢・性別・経験年数等に関係なく、誰でも受験することができます。
 試験科目 ・試験科目は、3科目です。
1.電気通信技術の基礎
2.端末設備の接続のための技術及び理論
3.端末設備の接続に関する法規
それぞれ、資格の種別によって、その科目の内容及びレベルが異なります。

●「電気通信技術の基礎」
(1)電気工学(電気回路、電子回路、論理回路)の基礎
(2)電気通信(伝送理論、伝送技術)の基礎
●「端末設備の接続のための技術及び理論」
<AI種>
(1)端末設備の技術
(2)総合デジタル通信の技術
(3)トラヒック理論
(4)情報セキュリティの技術
(5)接続工事の技術
<DD>種
(1)端末設備の技術
(2)ネットワークの技術
(3)情報セキュリティの技術
(4)接続工事の技術
<AI・DD種総合>
(1)端末設備の技術
(2)総合デジタル通信の技術
(3)トラヒック理論
(4)ネットワークの技術
(5)情報セキュリティの技術
(6)接続工事の技術
●「端末設備の接続に関する法規」
<AI種>
(1)電気通信事業法及びこれに基づく命令(総合デジタル通信に関する法規を含む)
(2)有線電気通信法及びこれに基づく命令
(3)不正アクセス行為の禁止等に関する法律
(4)電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令
<DD種>
(1)電気通信事業法及びこれに基づく命令(総合デジタル通信に関する法規を除く)
(2)有線電気通信法及びこれに基づく命令
(3)不正アクセス行為の禁止等に関する法律
(4)電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令

・科目免除
保有する資格 免除科目

電気通信主任技術者

基礎、法規
無線
従事者資格
第1級総合無線通信士

基礎

第2級総合無線通信士
第1級海上無線通信士
第2級海上無線通信士
第1級陸上無線技術士
第2級陸上無線技術士
第3級総合無線通信士 基礎
(AI第3種又はDD第3種の試験を受験する場合に限る)
                  
※3種は一定の実務経験1年以上で「基礎」が、一定の実務経験2年以上で「技術が」免除されます。
2種以上は一定の実務経験2年以上で「基礎」が、一定の実務経験3年以 上で「技術」が免除されます。
また電気通信主任技術者は「基礎」と「法規」が、陸上無線技術士、総合無線通信士(3級の場合は3種にのみ対応)は「基礎」が免除されます   
スケジュール  年2回(5月、11月の第3日曜日)実施される。 ※試験申請の受付が始まる1か月〜2か月前に公示される。
試験会場  全国30カ所
旭川、札幌、盛岡、仙台、秋田、郡山、東京、横浜、小山、さいたま、市川、甲府、新潟、長野、富山、金沢、静岡、名古屋、津、京都、大阪、神戸、米子、岡山、広島、周南、徳島、高松、松山、福岡、大村、熊本、宮崎、鹿児島、那覇の35地区
受験料  8,700円
難易度   難易度 「B」 普通

※平成21年度第1回試験の試験結果       
 資格種別  合格率
 AI第一種 23.4%
 AI第二種 22.5%
 AI第三種 47.9%
 DD第一種 19.8%
 DD第二種 20.0%
 DD第三種 41.3%
 AI・DD総合種 13.1%
 合計 26.9%

※平成22年度第1回試験の試験結果
 資格種別  合格率
 AI第一種 33.9%
 AI第二種 25.7%
 AI第三種 51.0%
 DD第一種 19.7%
 DD第二種 15.3%
 DD第三種 36.4%
 AI・DD総合種 15.1%
 合計 27.9%

  試験のポイント・一口ガイド
毎年2万人以上が受験する試験なので、毎年約4,000人の工事担任者が誕生していることになります。合格率をみると平均合格率が2割前後であるため、難しい試験と思われがちですが、情報通信の入門資格であり、問題集や過去門を中心に3ヶ月間勉強すれば合格ラインに到達できます。
一般的に初めはAIかDDの3種を受験するか、1種を受験する人がほとんどで、2種を受験する人は少ないです。難易度的には多少の差があるくらいなので、受験するのであれば最初から1種に挑戦した方がいいでしょう。

試験の中で、難関の一つは、「端末設備の接続に関する法規」の問題です。その中でも「端末設備等規則」に規定してある数字を問われる問題が必ず出題され、その問題の難易度は高いです。
全般的には、1種、2種試験の「基礎」の難易度が高く、レベルは電験3種の理論と同程度くらいです。「技術」と「法規」は難易度は高くありません。一番やさしい種別はAIの3種で、AI・DD総合種が一番の難関種別です。

試験対策は、問題集やテキスト、過去問などを解き、まず傾向と対策をつかむことが大切でしょう。尚、工事担任者試験の参考書や問題集で定番と言えば、リックテレコムの「わかるシリーズ」 です。解説が詳しく、受験者の支持が圧倒的に高い教材です。

受験生は、電話工事を生業としている人はもちろん、電気工事士や無線従事者、ガス設備業者等、いろいろな職種の方が受験します。受験層の年齢も幅広く、工業高校の学生から50代の年配の方まで様々です。資格の種類別では、DD種の資格の方がAI種の資格よりも現在では必要とされています。

通信業界でマルチに活躍できるエンジニアを目指す方は、工事担任者資格取得を目指すといいでしょう。ただ、工事に携わる方はあらゆる場面において、電気工事士の資格が必要になることが多いので、できれば工事が目的の方は電気工事士も取得しておくことをお薦めします。ペーパー試験の工事担任者では、実技がある電気工事士に比べてできる工事がどうしても少なくなります。
その他には、電気通信主任技術者や無線技術士、電験3種、ネットワークスペシャリスト等を取得しておくと、工事担任者資格との補完性が非常に高く、業務上優遇される事がでてきます。

工事担任者の資格取得後は企業に属して、取引先との信頼関係を築いていけば、独立後も仕事を依頼されることが多くなるため、資格取得後は実務経験を積んで独立開業する人もいます。

※工事担任者資格者資格を取得するのには、試験に合格する以外に、養成課程を修了するといった方法もあります。
また、この試験は免除制度なども充実しており、非常に取得しやすい試験です。しかもIT系資格では珍しく免許制ですので、無線従事者や電気通信主任技術者に対しては試験の免除もあります。
この資格試験を踏み台にして、さらにステップアップにする方法もいいでしょう。
通信講座   マチスアカデミーの「工事担任者DD第3種試験対策通信講座」
通学スクール  
教材 工事担任者試験対策教材           ※一番売れている「工事担任者試験 対策本」
問い合わせ先  電気通信国家試験センターまたは最寄の地方支部

電気通信国家試験センター     http://www.shiken.dekyo.or.jp/charge/index.html
〒170−8585 東京都豊島区巣鴨2−11−1 巣鴨室町ビル6階   03−5907−6556