資格名 |
透析技術認定士 |
資格の種類 |
民間資格 ※透析療法合同専門委員会が実施、認定する資格 |
資格の概要 |
高度な専門性を持った臨床工学技士に対し、関連学会(日本腎臓学会、日本泌尿器科学会、日本人工臓器学会、日本移植学会、日本透析医学会の5学会)が認定する試験制度。
透析技術認定士は、臨床工学技士で一番多い業務である透析業務に関してのスペシャリストで、臨床工学技士などの資格を持つものだけが取得することができます。この資格を持っていると、維持透析及びその他の血液浄化療法の基本的な知識を持っていることが証明できます。
※透析療法合同専門委員会の資格審査基準を満たし、同委員会が実施する講習を修了し、試験に合格したものに透析技術認定士の資格が与えられます。 |
試験方式 |
・透析技術認定士の認定試験を受験するには、まず認定講習の受講が必要となります。
・試験は五肢択一のマークシート方式。 |
受験資格 |
●試験の受験資格
・認定講習会を受講した者
・受講免除対象者(前3回の認定講習会うち、いずれかの講習会を受講済みの者)
●認定講習の受講資格
次のいずれかの資格(免許)を有し、免許証の免許登録日から申請書類提出日現在において、該当する各資格における透析療法についての実務経験年数(透析業務経験年数)を満たしている者である こと。
※勤務は常勤とし、アルバイト等は認定されません。
a)臨床工学技士 |
経験2年以上 |
b)看護師 |
経験2年以上 |
c)准看護師 |
高卒 経験3年以上
中卒 経験4年以上 |
※講習会を一度受講した者は、再試験の場合には4年間まで受講なしで試験のみを受験できる。 |
試験科目 |
認定講習における講義科目はおおよそ以下の通り。
・血液浄化療法の歴史 |
・腎不全患者の病態(腎性骨異栄養症他) |
・血液浄化療法の工
学的基礎知識 |
・腎不全患者の病態(透析アミロイドー
シス他) |
・透析機器・装置 |
・腎不全患者の病態(脂質代謝他) |
・血液浄化法の事故と対策 |
・栄養管理 |
・血液浄化療法の概要と実際 |
・薬物療法 |
・腹膜透析 |
・臨床検査 |
・バスキュラーアクセス |
・透析室の管理 |
・急性血液浄化 |
・腎移植 |
・慢性透析療法 |
・透析患者の看護 |
・小児腎不全患者の透析 |
・透析療法における倫理的問題 |
・腎不全患者の病態(腎性貧血他) |
・腎不全患者の手術 |
・腎不全患者の病態(心血管系合併症他) |
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スケジュール |
・講習会 3月中旬
・試験 5月中旬〜下旬
※平成30年度第39回透析技術認定士認定講習会及び認定試験の案内
・講習会申請書ダウンロード可能期間:平成29年8月4日(金)10:00〜9月1日(金)17:00
・講習会申請書類受付期間:平成29年9月13日(水)9:00〜10月6日(金)17:00
・講習会日程:平成30年2月20日(火)〜23日(金) 4 日間
・eラーニング受講:平成30年3月12日(月)〜4 月 13日(金) 約 5 週間
・認定試験日程:平成30年5月13日(日)東京 |
試験会場 |
東京(明治大学) |
受験料 |
・講習会受講料:会場受講又はeラーニング受講 32,000円
・認定試験受験料: 10,000円 |
資格 難易度 |
・難易度 「B」 普通
・合格率 平成29年第38回透析技術認定士試験結果 ⇒ 詳細
受験者数 1,298名 合格者 925名 合格率 71.3%
※参考データ
・平成28年第37回透析技術認定士試験結果
受験者数 1,271名 合格者 847名 合格率 66.6%
・平成26年第35回透析技術認定士試験結果
受験者数 1,282名 合格者 909名 合格率 70.9%
・平成25年第34回透析技術認定士試験結果
受験者数 1,590名 合格者 1,131名 合格率 71.13%
・第33回試験結果 受験者数 1,313名 合格者 950名 合格率 72.35%
・第32回試験結果 受験者数 1,150名 合格者 804名 合格率 69.91% |
受験対策
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資格の将来性 |
講習会の関しては、会場を使っての4日間の講習会か、パソコンを使ってインターネットの映像を見ながら受講するe-ランニング講習のどちらかを選択することができます。交通費や宿泊費用のことなどを考えるとe-ランニングの方がいいかも知れませんが、eラーニングも空いた時間に全部で30時間近く講義を受講するのも大変と思います。
試験では、講習会の内容と講習会で使用するテキスト「血液浄化療法ハンドブック 」から問題が出題されます。テキストは、講習会の2〜3か月前に自宅に送られます。
合格率からみれば、一見それほど難関試験ではないようですが、試験対策は、きちんと準備し、細かくスケジュールを立てて進めなければならなりません。出題は透析に関する、かなり高度な知識を要求する問題が多数出題されるため、準備を怠ると失敗します。講習会テキストでは難しい計算式や証明などがたくさん出てきますが、試験ではそういう問題はあまり出ないようです。
出題が工学系と医療系の専門的な要素が多いため、受験対策は講習会での勉強に力を入れなければなりません。
試験問題はテキストや、人工透析療法ハンドブックの内容から出題されている例が多いので、特に認定講習では、血液浄化療法の歴史、クリアランス、限外濾過率の計算、ダイアライザの性質、水処理システム、疾患と治療法、透析液・補充液、抗凝固、バスキュラーアクセス、腎不全・透析の合併症、腎移植、透析に関する医療費などを集中して勉強しておくといいでしょう。
臨床工学技士で一番多い業務が透析業務です。試験は毎年おおよそ600名以上が受験しますが、透析技術認定士の資格をひとつのステップと考える臨床工学技士も多いようです。従って、臨床工学技士の場合は、試験範囲が養成校での受講内容とかぶっている範囲が多いため、試験も比較的容易になりますが、看護師等の場合は、計算問題などは難解になるでしょう。
日本では血液透析は、透析患者全体の95%が受けている治療法といわれています。そのため透析技術認定士が担う役割は非常に大きいものがあります。
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通信講座 |
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通学スクール |
透析療法合同専門委員会による認定講習会 http://www.jaame.or.jp/koushuu/iryo/ir_toseki.html |
教材 |
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問い合わせ先 |
透析療法合同専門委員会事務局 http://touseki.jaame.or.jp/
公益財団法人 医療機器センター内
〒113-0033 東京都文京区本郷 3−42−6 NKDビル 7F
TEL 03−3813−8701 FAX 03−3813−8733 |
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